ある小説作家の話から

小説家は嘘つきである。なぜなら、小説は完結しなくてはストーリーが成り立たない。実生活は、完結しない事がほとんど。 実生活に基づきながら、ストーリーを組み立てて行く。だから、嘘つきである。 こんな話から、始まった講演会。いくつか納得の一言がありましたので、羅列します。 ・小説家の究極は、書かないこと ダラダラ書く小説家があるが、これは愚の骨頂。何が言いたいのか分からなくなる。究極は、一枚にこれだ!と言うストーリーをまとめられる事。読む側にもそれが伝われば、最高のパフォーマンスだ。「冬のソナタ」は皆さんどう感じるか?実は私もあれを見て泣いた1人だが、出来すぎだと思いませんか。 ・聞き上手:取材時に相手が誰であろうと、同じトーンで話が出来た時には、相手も私もストレスなしに取材できる。相手が小学生であろうが、老人であろうが。人間どうしても、私が一番と思っている。そんな態度では取材できない。相手を楽しませる事ができると、話しはどんどん出てくる。相手が出版社など、クライアントだとすると、楽しませることができれば、クレームはほとんどなし。 ・小説は誰でも書ける 小説家というが、皆さんも物書きである。思いついた事をまとめてみる。まとめ上げたらその時点で60点。合格である。そう思っていると、気楽に楽しく物書きができる。プラス発想は、楽しく生きるコツでもある。ただし、売れるかどうかは、あとの40点を如何にとるか。 ・相手の良いところを探す 恋愛でもそうだが、相手の良いところを探し出してみると、その人が一層良く見えてくる。結婚も同じであれもこれもと欲張っていると、失敗する。